「俺は好きだけど」な絵とファイナルデッドブラッド

 

緑の髪のミコッテちゃんの図

こんにちは、とっても脱臼マンです。
あなたには「俺は好きだけど…」という作品はあるだろうか。
脱臼マンは超お気に入りの映画が大体レビューサイトで☆3個など、非常に微妙な感性を持っているようで、「俺は好きだけど…」という作品は結構あったりします。大衆ウケの良い作品ももちろん好きです。ステイサム作品とか。

さて、早速ですが絵の話に入りましょう。
こちらのミコッテちゃんの絵、脱臼の描いた中でも屈指の「俺は好きだけど…」な絵である。
今こう見ると、「みゃは♡」みたいな感じに描きたくて、描き切れなかった感じがする。そして、背景の柔らかい雰囲気が、その「みゃは♡」感にはあまりマッチしていないところが、なんだか不思議な雰囲気を強めている。
画面上に描かれているのはバニラの花である。確か、キャラクターのイメージを伺った時、バニラの香りがする的な事が書いてあった(TBN(たぶん))。当時、人間以外のものも描いてみたくて、お花を描こうと思ったのであった。挑戦する心は評価するが、絵の全体のイメージを考えて、もう少し統一感を出して欲しかったなあ…。「みゃは♡」にするなら、今だったらパキっとポップな感じにするかも知れない。
何か線画が途中で揺らいで消えていたり、全体的に不思議系の絵になっています。どうやったんだろう。見れば見るほどとても謎です。当時も自分が予想してなかった感じで完成したな…と思ったのですが、今改めて見ても「不思議な絵だな。…俺は好きだけど」となる一枚である。お衣装がとっても可愛かったので、もっと引きでも良かったのかも知れない。難しいな。むじーな。

脱臼は古い少女漫画も好きであるのと、ティーンの頃はCLAMP先生や由貴香織里先生などを模写していた事もあるので、たまにこういう少女漫画タッチになるのであった。男性キャラと女性キャラを並べた時に若干世界観が異なるので、もっと多分漫画とか描けば良かったのでしょうけど、いやあ、漫画を描く気力はもうない…ヨボり…。

「俺は好きだけど…」と言えば、先日急遽公開されましたね!!
そう、「ファイナルブラッドライン」、つまり「ファイナルデッドブラッド」!!!
三連休に公開とあり、チケットは爆売れ、私が見た時はレイトショーしか残っていませんでした。終電ギリギリだが致し方ない。それに三連休中日だから、まあ多少夜更かししても大丈夫だろう。という事で即決。観に行ってきました。
ご存じない方の為にざっくり説明すると、この映画は、2000年「ファイナルデスティネーション」から始まり、これまで5作出ているホラー映画シリーズです。ファイナルデッドブラッドは6作目にあたります。あらすじとしては、ある事故Aで死ぬ運命にある人達は、死神のリストに載り、事故Aを回避したとしても、その後死神に狙われ続ける……死の運命に抗え!という内容です。グロ耐性がない方にはあまりおすすめはしませんが(言うて爽やかアッパー系グロなのでそんなに怖くないです)、とっても脱臼マンも大好きなシリーズです。

以下、「ファイナルデッドブラッド」のネタバレ上等な感想しか書かないので、
観る予定のある方は読まないでいただきたい。



結論から言うと、最高である。
キャッチコピーも「シリーズ最高傑作」と書いてあり、期待に胸を膨らませながら観に行った訳ですが、全てのシーンが期待以上の出来栄え!こんな素晴らしい事があっていいのだろうか…良い…。
まず本編予告を編集した人にボーナスをあげて欲しい。本編予告はミスリードである。本編予告の「先」があるのだ。映画を観ていて、「あっ、これ予告にあったシーンだ。ここで死ぬのか~ふっふっふ」→死なない→「えっ!?ここじゃないの!?」という様に、予告を非常に良い意味で裏切った為、展開が読めない。いや、結果は分かってるんだけど、いつどうなるのかが予測不能な為、終始ハラハラドキドキで見守る事が出来た。予告だけが面白い映画もゴロゴロある中、こんなに素晴らしい予告を作ってくれて本当にありがとう…。観る人の楽しみを奪わない、むしろ楽しみを増やしてくれる、それでいてしっかりと往年のファンのハート♡を鷲掴みにする素敵な予告でした。

今回特筆するべき点は3つ。

まず、死神のシステム。前述の事故Aはシリーズ毎に異なる独立したものだと思っていたのですが、数十年前、実は原点となる事故があったと明かされます。原点となる事故をヒロイン(としておく)が未然に食い止めた事により、死ぬはずだった人々が生き延びてそれぞれ子孫を残した。血統…ブラッドラインである。それは死の血統。死神に狙われ続ける血統なのであった……。おい!最高かよ!いくらでもシリーズを作れるシステムを作るな!(作ってくれてありがとう)
次に前述のヒロイン。彼女は死神のやり口を研究し、攻略しながら何十年も生き延びて、郊外に要塞を構えるおばあちゃんになっています。え?要塞を構えるおばあちゃん?だって本当なんだもん。おばあちゃんは分厚い「死神攻略本(自作)」を本作の主人公、孫娘に託すのであった。自らの死と引き換えに、死神の存在を証明し、家族を生き延びさせようとしたのである。で、この攻略本がすごい。ゲームをしていた人なら分かると思うけど、アルティマニアみたいなえぐい攻略本にプラス手書きの付箋貼ってる感じです。ガチ勢。
そして、今作が遺作となったトニー・トッド氏。シリーズ通して出演されていますが、圧倒的存在感で身体も大きいイメージだったのですが、今作ではご病気のため大変お痩せになっていた。「死は逃れられないものだ。だから一瞬を生きていくんだ…」的な内容を説くその様が、余命を宣告されていたトニー・トッド氏から25年シリーズを愛していた私達へのメッセージのようにも思え、不覚にも泣いてしまった。(噂によると即興らしい。無理。泣いちゃう)次からはブラッドワース(キャラ名)はいないのか…寂しい。

ともかく、上記の3つのポイントにより、今作はやたらと奥行きのある作品に進化しているのである。また、血統、すなわち家族間の絆が問われる場面も多々あり、「ちゃんとしている」感と、若者がわちゃわちゃして理不尽な死を味わう、そういういつもの「悪趣味」な感じとが、謎のバランスを以て、非常に良い状態でお届けされている。
ぜひ、観るべき作品である。
私の中では2025年一番良かったかも知れない…(ビーキーパーは!?)
ちょっと円盤買っちゃうかも知んない…どうしよう…はぁ…好きだ……。

期待はしていたけれども、期待を大きく上回っていたので、良い意味の衝撃をしばらく引きずりそうです。素敵な作品を届けてくれてありがとう……感謝……。

ちょっと自由すぎたかも知れないけどおしまい。

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