人の脳を借りるということ

脱臼マンの自画像

これは脱臼マンの自画像になりますが、この絵はかなり果報者でしてね。

Twitter(現X)でお絵描きモデルになってくれるヒカセンさんを募集するにあたり、サンプル絵が少なかった故に描いたのですが。
まあトレードマークの傷を塗り忘れてたりもするんですがね(修正しろ)

線画脱臼マンは線画まではアナログ、カラーのみデジタルを使用してます(デジタル作画むずい…)

元々他人様の作ったキャラクターを描くのが好きでして、その理由は「確実に一人、喜んでくれるから」なのですが、Twitterには絵が上手い方なんてわんさかおられる訳です。ハイスピードでハイクオリティな絵を描かれるスーパーマンがたくさん。
泥臭い絵柄の遅筆な脱臼マンに描かれて嬉しいのかな…?などと暗黒面に片足突っ込みながら活動していたのですが、それを払拭してくれたのがこの絵。

なんやかんやあって、15年来のリアル友人がこの線画を塗ってくれたのが切欠でした。
友人が塗ってくれた脱臼マンの図

ギャオン(感想)
めっちゃええやん…脱臼マン具現化してんじゃん…
いや線画まで描いたの自分ですけど、そんな事はどうでもいい。魔王とかもうどうでもいい(ヨシヒコ)

絵を描くということは、時間をかけるということ。
自分の分身みたいなキャラクターに時間をかけてもらうって、とても嬉しい事なんだなと、改めて初心を理解した訳であります。

しかしこのカラー、とてもイイ…傷塗ってあるし…
友人のツールでは上手いこと線画を取り出せなかったそうで、地道になぞってくれたらしい。すまんな…

傷塗ってある事を褒めたら、最初に塗るのがコツだと言ってました(皆忘れがちなんだな…)

これだけでも私は喜んでいたんですが、翌日友人から再びデータが送られてきます。

昨日の気にくわないからこっちにして欲しい」的な事を言っていました。絵描きって謎な美意識があるよね。わかるよ。

自主リテイク版

めちゃくちゃ良すぎる……え……スゴイワザマエ…イケメンじゃん……え、スゴイイケメン…
月下の剣士じゃん……味方キャラじゃんこれ……え、なんかすごいキラキラしてる……そうそう、こういうアッシュブロンドで……そう……え……(感想)

脱臼マンの語彙力は風前の砂のように消えてゆきました。

誰かに絵を描いてもらうというのは、当たり前だけど誰かの脳から出力されたものなので、自分の脳からは出力できない絵なんですよね。絵が上手い下手とかではなく、自分の考えが他者の脳を経由して具現化される……おもしろすぎるゥ!!
世の中のサービスとか商品もそうだけど、人様の手を借りて生み出されたものの尊い事よ。
自分の絵をありがたがってくれ!という話ではなく、もしかしたら自分が描いた人の中にも、今回の自分と同じくらい感銘を受けた人がいるかも知れない。
だったら今後も脱臼マンは一筆入魂で描こうと思ったのでありました。

熱血漫画家十訓を胸に今後もがんばります。